カタカナ英語。
私はこれまで、カタカナ英語の難しさをあまり深く考えたことがありませんでした。
でも、アメリカ育ちの子供達との会話の中で、ふと気が付きました。
「カタカナ英語って、すごく難しい。」
まさに、目から鱗でした。
ケチョップ事件
とある日の息子ポポとの会話。
ポポ(息子):ママ、そこのケチョップ取って。
私:ん?今なんて言った?
ポポ:ケチョップ。
私:え?もしかしてケチャップのこと?
ポポ:そう。
私:爆。ぷぷぷぷ。
(いけない、笑ってはいけない。でもかわいくて爆笑)
ポポ:だってケチョップでしょ?
私:いやいや、ケチャップなの。
確かに、英語の ketchup の発音をそのままカタカナにしたら、
「ケチョップ」のほうが近いかもしれません。
でも、UPは「アップ」。
ならばketchupは「ケチャップ」になる。
そうだよね、ポポには、難しいかも。
でも私は、「ケチャップ」という言葉を、会話の中で結構な頻度で使っているぞ。
ポポ、なぜ覚えていない???
ヘリーポッター問題
こちらも、とある日の息子ポポとの会話。
ポポ:ママ、これさ、ヘリーポッターだよ。
私:ん?今なんて言った?
ポポ:ヘリーポッター。
私:爆。ぷぷぷぷ。
(またかわいくて笑ってしまう)
ポポ:ヘリーポッターでしょ?
私:そうだよ。でも日本語ではヘリーじゃなくてハリーね。
ポポ:ハリーポッター。。。
確かにそうなんです。
Harryは、発音に近づければ「ヘリー」。
でも、日本語では「ハリー」。
ローマ字読みだとHaは「は」なので、「ハリー」。
発音寄りだと「ヘリー」。
どちらも間違っていないといえば間違っていない。
でも日本語読みにすると「ハリー」。
タトゥーが「タツー」になる理由
とある日の娘ヒポとの会話。
ヒポ(娘):ママ、ここの傷、治ってきたよ。
私:ほんとだね。良かったね!
ヒポ:あっ、ママ、なんかこの傷「たつ〜」みたいだよ。
私:ん?たつ〜?立つ?辰?
ヒポ:うん、たつ〜。
私:もしかして、タトゥー(tattoo)のこと言ってる?
ヒポ:そうだよ。
私:爆。ぷぷぷぷ。
(一生懸命、英語をフラットにしてより日本語らしくしようとしている。かわいくて爆笑)
私:タトゥーでいいんだよ。ディズニーランドを“デズニーランド”って言わないでしょ?トゥっていう発音が日本語でもできるから、タトゥーでいいんだよ。
ヒポの中ではこうなっていたのです。
トゥー → ツー
だって、数字の2はカタカナ英語(日本語)でいう時「トゥー」じゃなくて「ツー」ですよね。
だから
tattoo → タトゥー→タツー
解釈は間違っていない。
でも違う。
カタカナ英語、難しい。。。
子供たちは、英語をカタカナ英語として発音するとき、
なるべくフラットでシンプルな発音にしようと工夫します。
その結果、
トゥー → ツー
のような変換が起きる。
でも実際のカタカナ英語は、
いろんな変換パターンがあって難しい。
カタカナ英語は高度な日本語力
子供達との会話を通して、気が付きました。
英語をカタカナ英語に変えて話すのは、
高度な日本語感覚、日本語力が必要。
- 英語の発音にどこまで忠実にするのか
- 英語の音をどうカタカナに直すのか
- ローマ字読みを使うのか
日本で生まれ育った私は、
それを「なんとなくの感覚」で理解しています。
でも、それを言葉で説明するのは難しい。
※余談ですが、昔の方(私の祖父母の世代)が今より英語の発音に忠実にカタカナにしていたんだなって思います。
例えば、メリケン(America)、イタリー(Italy)などなど。
でも、日本生まれ日本育ちの私でさえ戸惑うことはあるし、アメリカ生活が長くなると、よりカタカナ英語の難しさに直面します。
最近日本で使われるようになった私の聞きなじみのない
新しいカタカナ英語や、
珍しい外国人名や英語の地名などの固有名詞。
「これ、カタカナ英語にする場合、何と発音したらいいの?」
と迷うことが増えました。
どこまでがカタカナ英語?
発音だけではありません。
どの言葉がカタカナ英語として使われていて、
どの言葉が日本語なのか。
その判断も難しい。
例えば、
ラジオは「ラジオ」であって、「無線放送」とは言わない。
りんごは「アップル」とは言わない。
デオドラントは、
「制汗剤」と言う人もいれば、
「デオドラント」と言う人もいる。
ちなみに、バイリンガルの夫は
「ディオドラント」と日本語で発音していました。
カタカナ英語は増えている
今は、カタカナ英語がとても増えています。
- デオドラント
- ロジカル
- ネガティブ / ポジティブ
- コンプライアンス
- シェア
- リスペクト
- パフォーマンス などなど
私が子供の頃は日本語で表現していた言葉も、
今はそのまま使われています。
これはバイリンガルに関わらず、日本に住んでいない人は、現在どの言葉がカタカナ英語として英語表現がそのまま使われているのか判断がとても難しいと思います。
日本語に英語が混ざってしまう理由
昔は、日本語に英語を混ぜると
「アメリカかぶれ」とか「ルー語(ルー大柴さん)」
と言われることもありました。
でも今は、
バイリンガルの人も増え、
英語が以前よりずっと身近になり、
日本語と英語が会話の中に当たり前のように混ざっています。
しかし、私はずっと不思議でした。
日本語英語のバイリンガルの人が日本語を話している時、
どういう時にある単語だけ急に英語で発音するのか。
- 日本語訳を知らないから。
- 無意識に出てしまう(日本人の方言やイントネーションと同じように)
こういった理由は想像がつくのですが、それ以外にも理由があるということを考えたことがありませんでした。
今までお話ししたような子供達との会話を通してなるほどと思いました。
カタカナでどう発音するかよくわからない時。
この場合、英語の発音でそのまま言うしかなくなってしまうのだと。
実際、日本生まれ日本育ちの私さえ、
アメリカ生活が長くなりそんな時があるのです。
ごくたまにですが、人名や固有名詞、日本語に訳せない単語は、
(恥ずかしさをこらえて)そのまま英語の発音で伝えることがあります。
かなりひどい日本語英語です(笑)。
私の場合、ひどい日本語英語なので、こんな理由が背景にあっても、
周りの人には「アメリカかぶれ」に見えていると思います。
子供たちの英語と日本語を混ぜないための必死の努力
ポポもヒポも、アメリカ生まれアメリカ育ちです。
二人とも会話の中で、外では日本語と英語が混ざることはほとんどありません。
子どもたちにその理由を聞いてみると、
日本語と英語を混ぜないように頑張って気を付けているから、
だそうです。
ポポもヒポも、日本語を話しているときは日本人として見られたいし、英語を話しているときはアメリカ人と同じように見られたい、という思いがあるのではないかなと思います。
だから、それぞれの言語を話しているときに、もう一方の言語を混ぜたくないのだと思います。
- 日本語のときは日本語。
- 英語のときは英語。
その結果、我が子たちは、日本語にどう変換したらよいかわからない単語に出会ったとき、
英語を英語の発音でそのまま使うのではなく、
一生懸命、日本語(カタカナ英語)にしようとする。
たとえそれが、少し不思議なカタカナ英語になったとしても。
子供たちのヘンテコなカタカナ英語の裏にあるそんな気持ちを感じるので、とてもかわいく思えてしまうのです。
そんな子供達ですが家での会話では激しく日本語と英語が混ざります。
最後に
カタカナ英語に直すことの難しさ。
これは、日本に住んでいた時には気づかなかった、
とても大きな発見でした。

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