息子ポポが6年生の後期に入ってから、ある同級生A君への不満を口にするようになりました。
<ポポとA君の関係>
A君とは、キンダー、エレメンタリースクール、そしてミドルスクールと、かれこれ7年間同じ学校で過ごしてきた同級生です。ただ、二人の関係はずっといわゆる犬猿の仲でした。
ポポは8〜9歳(3〜4年生)の頃から、A君から嫌なことをされると訴えるようになりました。ポポの話では、A君はスポーツが得意で、いわゆる人気者タイプ(1軍団氏?)の男の子。一方で、発達特性のあり、なおかつ、まじめで運動があまり得意ではなさそうな同級生に対して、不必要なからかいや嫌がらせをしょっちゅうしていたそうです。そして、そのターゲットの一人にポポも含まれているようでした。
そんな二人の間に決定的な出来事が起きたのは、エレメンタリースクール最後の年、5年生のとき(ポポが10歳の頃)でした。詳細は省きますが、二人は頬を叩き合う喧嘩となり、最終的にA君がポポの顔に手形が残るほどの平手打ちをし、校長先生に報告される事態になりました。結果として、二人とも学校からディテンション(数時間の校内停学処分)を受けました。
その後、ミドルスクールになり、6年生前半は比較的穏やかに過ぎたものの、後半に入ると再びA君の嫌がらせや挑発がエスカレートし、ポポは帰宅後たびたび不満を口にするようになりました。
アメリカの中学校は、日本のように「何年何組・担任の先生」という仕組みではありません。1学年に約300人がおり、いくつかのグループに分かれ、その中でさらに各教科ごとに30人前後のクラスに分かれます。科目によってレベル分けや選択制があるため、クラスメイトは授業ごとに変わります。また、生徒が教室を移動するスタイルで、まるで大学のようです。
(ちなみに、授業間の休み時間はわずか3分。移動や準備、トイレもこの間に済ませるので、かなりタイトです。)
このような仕組みのため、日本のような担任はいません。問題が起きた場合は、その授業の担当教師に相談するか、スクールカウンセラーに相談し、必要に応じて校長へとエスカレートしていく流れになります。私自身もまだこのシステムに慣れておらず手探りですが、現時点ではそのように理解しています。
こうした状況から、A君の行動がエスカレートしてきたタイミングで、ポポにはスクールカウンセラーに相談するよう伝えました。
ポポがカウンセラーにメールを送った翌日、PEの時間のロッカールームで事件が起きました。
ポポの話では、あるロッカーからTシャツが少し挟まって出ていたのが目に入り、気になって通りすがりに軽く触れてしまったそうです。それが、たまたまA君のロッカーでした。それを見たA君は激昂し、ポポに詰め寄って、首元あたりを押さえつけるようにロッカーに押しつけたとのことでした。
ポポはこの件を、直後にPEの先生へ報告しました。
その後、スクールカウンセラーとの面談が行われました。(ポポの了承を得たうえで、事前に私からこれまでの経緯や今回の件も共有しておきました。)
カウンセラーの先生からは、
まず大前提としてポポ自身が関わらないようにすること、
そのうえで
・自分でA君に「やめてほしい」と伝える
・学校側からA君に注意する(ただし逆恨みのリスクもある)
という選択肢が示され、どちらにするか考えるように言われたそうです。
ポポはこれまで自分なりに頑張ってきたものの、A君の強い反応に「何を言っても無駄かもしれない」と感じる一方で、「自分で伝えるべきかもしれない」という思いもあり、すぐには答えを出せずにいました。
そんな中、突然嫌がらせがぴたりと止まりました。A君はポポと目も合わせなくなりました。ポポはその少し前に、偶然、A君が先生と話している場面を目にしたそうです。その様子から、何らかの注意を受けているように見えたとのことでした。
あくまで推測ですが、ポポの様子を見て学校側が迅速に対応してくれたのだと思います。A君に対して、ポポに近づかないよう指導してくれたのではないでしょうか。
A君との件が落ち着いたとはいえ、ポポの日常が楽になったわけではありません。それでも、こうしてポポの心の安定を支えようとしてくれる学校には、心から感謝しています。
ポポは不思議なほど、大小さまざまなトラブルに巻き込まれがちです。そしていつも、
「僕はこういうつもりでやっただけなのに、違うふうに受け取られてしまった」
「自分がやったわけではないのに、結果的に巻き込まれた」
と話します。
実際の場面を見ていない以上、何が本当かを完全に理解するのは難しく、いつもどこかもやもやが残ります。ポポがいつも嘘をついているとも思えません。それでもトラブルが続くこの状況は、先を見通すことや相手の気持ちを読むことが苦手だったり、自己認識にゆがみがでやすかったりする、いわゆる「凸凹あるある」なのかもしれないと感じています。
毎日が楽しくなくてもいい、常にワクワクしていなくてもいい。ただ、心が穏やかでいられる時間を、少しでも多く過ごしてほしい。そう願っています。そして、そのための手助けを、できる範囲で続けていきたいと思います。

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